予測市場(Prediction Market)とは?話題のポリマーケットについても解説

近年、「予測市場」という言葉が注目を集めるようになりました。簡単にいえば、予測市場とは、未来の出来事に賭ける仕組みです📈🤔
たとえば、アメリカの選挙結果がどうなるか、どのAIモデルの精度が高いか等にベットします🗳️🤖
本記事では、そんな予測市場に関する意義や目的、仕組み、ブックメーカーや株式市場との違い、法的・倫理的課題などを解説します。加えて、予測市場の一種であるポリマーケットの特徴や利用者数・取引量、始め方、出金方法についても詳しくご紹介。
予測市場もポリマーケットも、今後の世界に大きな影響を与えるキーワードですので、しっかりと押さえておきましょう📝
予測市場(Prediction Market)の基本概念
まず、そもそも予測市場とはどのようなものかを解説します。
予測市場の定義と意義
予測市場とは、「ある出来事が起きる確率を、参加者の投票・取引を通して数値化する市場」です🤔🔮📈
たとえば、確率を予測する出来事の例は、以下のようなものです。
- ○○選挙でA候補が勝つ確率
- 1ビットコインの価値が年末までに10万ドルを超える確率
これらは素人が簡単に予測できる確率ではありませんよね!?また、いくら専門家と言えども、視点や知識が偏っていて、適切な予測ができないことも多いでしょう……😣
そんな時に、予測市場の提供者は多くの参加者を募って、それぞれ「〇〇選挙でA候補が勝つか/負けるか」「1ビットコインの価値が年末までに10万ドルを超えるか/超えないか」にベットしてもらいます🪙
すると、この市場全体の予測が価格という形に集約されるため、それが精度の高い確率を表してくれるんです✨
たとえば、価格が0.8ドルなら80%の確率で、A候補が勝ったりビットコインが年末までに10万ドルを超えたりすることを意味します。
当然、予測市場の参加者はお金を支払うわけですから、自分が自信を持てる分野で最大限の知恵を振り絞ってベットするでしょう🤔だからこそ、それが予測の精度を上げることにつながるわけです⬆️
予測市場を活用する目的
「提供側(企業・研究者・運営)」は、何らかの確率を予測するため(または利益を得るため)に、予測市場を提供します🔮📈一方で、「参加者(投資家・ユーザー)」は儲けるために参加します🤑
提供側が予測したい事象の例は、以下の通りです。
- 新商品の売上
- プロジェクト成功確率
- 社内の意思決定の成否
- リスクの高さ
- 選挙結果
株式市場やブックメーカーとの違い
予測市場は、提供側が参加者に資金提供させる場を用意するという点で、株式市場やブックメーカーに似ていますよね!?
それでは、予測市場は株式市場やブックメーカーと何が違うのかというと、予測市場では「提供側が、 利益を得ることよりも、集合知による精度の高い予測結果を得ること」に重きを置いています📈👀
したがって、予測市場のベットオプションには、多くの人の関心事だけでなく、提供側が予測を行いたい事も多数含まれている傾向にあります。
予測市場の仕組み:どうやって「未来の確率」が決まるのか?
それでは、予測市場の仕組みとして、どのように「未来の確率」が決まるのかをステップごとに分かりやすく解説します。ここでは例として、ある選挙において「A候補が勝つか、負けるか」を取り挙げることにします🗳️⚔️
【STEP1】参加者が「Yes / No」のトークンを購入
まず、予測市場で購入できるオプションは、「Yes」と「No」の2択となります。先の例でいうと、以下の通りです。
- 「Yes」 = A候補が勝つ
- 「No」 = A候補が負ける
そして、参加者は、「Yes」だと思えばそのトークンを買い、「No」だと思えばトークンを売る、というやり方で取引します💸
【STEP2】市場原理により「Yesの価格=確率」に近づく
すると、多くの参加者が「Yes=A候補が勝つ」と思って購入したトークンは、需要が多いため金額が上がります⬆️
逆に、多くの参加者が「No=A候補が負ける」だと思えば、トークンは売られ、需要が少ないので金額は下がるわけです⬇️
ここで、予測市場では各トークンの価格は基本的に0~1ドルに設定されており、「Yes」が多いほど1ドルへ、「No」が多いほど0ドルへ近づき、これが確率を表します🎲
たとえば、もしトークンの価格が0.7ドルなら、A候補が70%の確率で勝つと市場全体が予測したことを意味します。つまり、市場原理が勝手に確率を予測してくれるわけですね🤔📈
【STEP3】イベント終了後、結果に応じて報酬が支払われる
イベントが終了すると、予想に対する結果が出て、予想通りなら1ドルを得られます💰
たとえば、実際に「Yes=A候補が勝つ」という結果が起きたら、Yesのトークンは当たりとなり、1ドルで売ることができます。
もし0.6ドルで「Yes=A候補が勝つ」を買っていれば、1ー0.6=0.4ドルを儲けられますよ♪
予測市場が注目される理由

予測市場が注目される理由は4つあります。
1.集合知の力を活用できる
予測市場は、「多様な人々の判断を平均すると、高精度な予測につながる」という考え方で成り立っています👥🤔
実際、予測市場には、投資家や専門家、一般ユーザーなど、様々な立場の人が参加します。そのため、これまでのように、企業や研究者、運営側が自分たちだけの考えで予想した場合と比べて、より高い精度で予測できるので注目が集まっているんですよ💡
2.透明性
予測市場には、ポリマーケットをはじめとして、ブロックチェーン技術が用いられているサービスがあります⛓️
そして、ブロックチェーン技術では、取引結果や最終結果が改ざんできない形で記録されます。たとえば、取引利益もすべて公開されますし、(ブックメーカーなどと違って)運営側が最終結果にタッチできません。
そのため、参加者側が、公平にベットできると思え、安心して参加できるメリットがあります😊
3.AI時代との親和性
AI時代には、様々なAIモデルがあるなかで、どのモデルの精度が高いかの評価を行うことが重要です🤖そして、その予測に予測市場を用いることで、客観的な評価を行うことができます!
また、AIは経済などの未来予測が苦手であるとされており、予測市場によってその欠点を補うことも可能です★
4.メディアや機関の関心
予測市場は、2024年以降に取引規模や参加資金が急増しており、メディアや機関からの関心を集めています👀分野としても、政治・経済・スポーツなどでの利用が拡大しており、これからの時代におけるビッグキーワードとなりそうです✨
予測市場の代表的なサービス:Polymarket(ポリマーケット)とは?

以上では、予測市場について解説してきましたが、予測市場には様々なサービスが展開されています。以下では、予測市場の中で最も代表的なサービスである「Polymarket(ポリマーケット)」について具体的に解説します!
ポリマーケットの概要
ポリマーケットは、ブロックチェーン技術を用いた暗号資産ベースの予測市場プラットフォームです。ブロックチェーン技術を用いているため、他の予測市場と違って、リアルタイムで反映された情報をもとに、非常に高い精度で未来予測ができます🔮📈
ポリマーケットの特徴
ポリマーケットの特徴は3つあります。
トピックの多様性
ポリマーケットでは、現実世界において何らかの結果を伴う出来事なら、何でも対象にすることができます🏳️🌈たとえば、以下のように、非常に多様なジャンルが予測の対象となるのです。
- スポーツ
- 政治
- 経済
- 社会問題
- テクノロジー
- エンタメ
- 天気・自然災害
- 暗号資産市場の動向
そのため、参加者からすると自分が知識を持っており、高い精度で予測を行える分野で参加することができるわけです😎💪
仮想通貨USDCを使用
ポリマーケットでは、仮想通貨のUSDCが唯一の通貨となっています。すなわち、取引、決済、口座残高、資金移動などの全てにおいてUSDCが用いられます🪙
ちなみに、USDCの価格は安定しているため、予測市場の確率=価格を正確に扱える点で評価されているんです!
誰でも参加が可能
ポリマーケットに参加してベットする行為は、誰にでもできます👌ただし、アメリカの一部の州やシンガポール、フランス、ベルギーなどでは、法規制上アクセスがブロックされる可能性はあります。
ポリマーケットの実例
実際に、ポリマーケットで取り上げられたイベントを2つご紹介します。
- 2025年にBTCが10万ドルを超えるか?
- トランプ氏が2024年の大統領選に勝つか?
実際に、2025年にBTCは10万ドルを超えましたし、トランプ氏は2024年の大統領選に勝ったため、これらのイベントにベットしていたユーザーは、配当を得られたわけです🎉
ポリマーケットの利用者数や取引量
2025年10月時点で、ポリマーケットの月間アクティブユーザー数は477,900人と過去最高になったというデータがあります。また、2025年10月のポリマーケットの取引量は、約30.2ドルです。
このように、ポリマーケットの利用者数や取引量は、現時点でも大きいと言えますが、今後さらに急激に増加していくことが予想されています📈
ポリマーケットの始め方
参加者としてのポリマーケットの始め方は、以下の手順を踏みます。
【STEP1】登録する
ポリマーケットのサイトを開き、暗号資産ウォレットを接続してアカウントを作成します。居住国や取引額によっては、このタイミングでKYCや年齢確認を要求されることもあります。
【STEP2】入金する
暗号資産取引所でUSDCを購入したうえで、購入したUSDCをウォレットに送金します💳送金したら、ポリマーケットに接続したウォレットにUSDCが反映されているかを確認しておきましょう。
【STEP3】マーケットにベットする
ポリマーケットのトップページからマーケットを選択し、「Yes」または「No」を選択し、購入するシェア数を決めたうえで「Confirm(確認)」をクリックしましょう。あとは、結果が出たときに勝っていれば、USDCで資金の払い戻しがありますよ!💰😆
ポリマーケットからの出金方法
続いて、ポリマーケットからの出金方法を解説します。
【STEP1】出金画面へ
まず、画面右上のウォレットアイコンをクリックし、「Withdraw(出金)」を選択します。
【STEP2】出金情報の入力
次に、出金したいUSDCの金額を入力し、出金先のアドレスを確認したうえで「Confirm(確認)」をクリックしましょう。あとは、出金申請がブロックチェーン上で承認されれば、数秒~数分で出金額がウォレットに反映されますよ!💵
予測市場の法的・倫理的課題
予測市場の普及には、法的・倫理的課題もあるため触れておきます⚖️
国や地域による規制の違い
予測市場は、国や地域によって規制のされ方に違いがあります。たとえば、アメリカでは規制が整備されつつあり、KalshやPolymarketといった予測市場のサービスごとに、合法か違法かが固まりつつあります。
一方、欧州では、予測市場はギャンブルとして扱われ、ギャンブルライセンスにより制限されているのが実態です📜
日本における予測市場
それでは、日本では、予測市場はどのように扱われているのでしょうか?
ここで重要なのは、もし予測市場が「賭博扱い」とされる場合、賭博罪が適用され、日本在住の人は参加できない点です❌逆に、「賭博扱い」でなく単なる「情報市場扱い」ならば、日本国内でも予測市場は受け入れられます⭕
そして、「賭博扱い」か「情報市場扱い」かは、非常に曖昧な扱いをされており、あまり明確には結論が出されていません😓
ただ、どちらかというと保守的な捉え方をされがちなことから、現状の日本において予測市場は実質的に未導入となっています💦
政治的イベントを対象にすることの倫理的懸念
政治イベントを対象にする場合には、他にも倫理的懸念があります。それは、予測市場におけるトークン価格を操作することで、「勝ちムード」を作れ、選挙を有利に進められてしまう問題です🏆😆
もし応援している候補が勝つトークンを大量の資金で買い集めれば、投票者の投票に行く意欲や、候補者を応援する熱量、メディア報道に影響を与えるでしょう。これによって、実際の選挙でも勝ちやすくなると考えられます😏
これは、特に富裕層が行いやすい方法であり、金の力で政治を動かせてしまうため、倫理的に問題があるとされています💦
KYCやAML(マネーロンダリング防止)の問題
予測市場の中でもポリマーケットなどでは、KYC(本人確認書類)を提出せずに、匿名で利用したいユーザーが集まりがちです😎
そして、KYCを提出しないサービスは、マネーロンダリングの温床となりやすい傾向にあります🚫
したがって、予測市場では、AML(マネーロンダリング防止)の問題にどのように取り組むかが、倫理的な課題となっているわけです⚠️
予測市場の今後と可能性

予測市場が今後どのように発展していくかの可能性についてお伝えします。
AIとの融合(AIモデルの評価市場)
現在、AIは株価や天気、商品・サービスの需要、医療判断など、未来の確率を明らかにするためにも用いられています。そして、そのAIモデルの性能を予測市場で客観的に評価することで、より高度なAIモデルを作り出せるんです🤖🌱
それに、AIモデルの予測結果と、予測市場による予測とを組み合わせることで、より高度な予測を行っていく動きもありますよ!
企業や組織内の「社内予測市場(Enterprise Prediction Market)」
社内予測市場とは、企業側が自社の社員に対して予測市場の場を提供し、ビジネス上の未来の確率を把握するものです🏢👥🔮
たとえば、Googleでは既に、プロジェクトの成功確率や、見込み顧客の契約締結確率に関するトークンを社員に購入させています。
また、Microsoftでも、ソフトウェア機能を期限内にリリースできるかや、社内プロダクトの採用率などを、社内予測市場にて社員に考えさせています。こうした動きは、今後より多くの企業で起こってくるでしょう!
政策・気候・経済分野での利用拡大
予測市場は、政策効果の事前評価に使えたり、専門家や一般市民の知識を集約できたりすることから、政策結果を予測するための利用拡大が予想されます🏛️
また、気候分野においても、定量的な気候データを用いて将来の気候を予想するうえで、予測市場の利用は拡大するでしょう🌤️
さらに、経済分野においては、株価やGDP、失業率など、あらゆる指標が予測の対象となり得ることから、爆発的な利用拡大が予想されています💱🚀
日本での展開見通し
2025年10月31日に、ゲーム企業であるgumiは、予測市場サービスの事業化検討を始めると発表しました。
ゲーム企業だけあって、単なる予測市場というより、ゲーム性やエンターテイメント性を持たせる可能性も示唆されており、独自の予測市場が出来上がるかもしれません🎮
このように、これまでは海外でのみ扱われていた予測市場ですが、これからは日本国内でもビジネスモデルとして展開され始めると思われます。予測市場が今後の日本において非常に影響力のあるキーワードとなることは間違いないでしょう♪
まとめ:未来を「読む力」としての予測市場
以上のように、予測市場は、市場原理を用いて「集合知」を活かし、未来の出来事が起きる確率を高い精度で予測できるものです👥🤔
その中でも、ブロックチェーン上で全ての取引データが残るポリマーケットはデータ分析との相性が抜群で、リアルタイムで反映された情報をもとに、非常に高い精度で未来予測ができます🔮🎯
規制・法制度次第では、日本でも導入できる可能性がありますので、日本での動向に目を光らせておいてくださいね!👀
予測市場やポリマーケットに関してよくある質問
最後に、予測市場やポリマーケットに関してよくある質問に回答します。
予測市場は、「賭博」であるか「情報市場」であるか際どい境界線上にあります😅国によっても捉え方が異なるため、自国の法律も踏まえて判断するべきだと言えます。
ポリマーケット以外の予測市場では、政治に特化した「PredictIt」や、分散型予測市場の代表格である「Augur」、アメリカのCFTCから認可を受けて合法性を明確に担保している「kalshi」などが有名です🌟
ポリマーケットには、手数料が一切掛からずに参加できます🆓そのため、気軽に利用開始できる点もポリマーケットの魅力のひとつだと言えますよ!
ポリマーケットは、アメリカ国内のユーザーには利用できません🚫なぜなら、CFTCの規制により、アメリカ国内での運営が制限されているためです。
ポリマーケットは選挙結果の予測に使われることも頻繁にありますが、日本の法規制問題があるため、自民党総裁選のマーケットは現実的には作成される可能性が低いと言えます。
ポリマーケットでは株価も予測されます🤔具体的には、「ある日までに●●株の株価が▲ドルを超えるか」といった形式で予測されることが多くなっています。

